相談内容
先日は氷河期世代の公務員試験について質問に答えて頂き、誠にありがとうございました。
特別区経験者採用の動画も含めアドバイスを基にいくつか揃え、人文/社会/自然科学や一般常識の参考書を見たのですが、内容が薄すぎる本と厚すぎる本の2種類しかなく、なかなか決めることが出来ない状態にあります。
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YouTube文字起こし+補足
なるほど。いわゆる参考書選び、ですね。
これに関しては氷河期採用を念頭にご案内をしたいと思いますけれども、もしかしたらこの動画を見てくださってる方の中には、経験者採用だったり、あるいは大卒程度をお受けになる方もいるかもしれません。その方々にも役に立つようなお話をしたいと思ってます。
まずですね、質問文の中に、
内容が薄すぎる本と厚すぎる本の2種類しかなく
という記述がありました。すなわち、分量が少なめのものと、分量がものすごく多いものですよね。
この二つがあってどっちにしようかで悩んでいる、ということなんですけれども、私の意見を申し上げますと、迷ったのであれば、分量が少なめのものを選んでみるのがいいかなと思います。
いくつか理由はあるんですけれども、例えば国家公務員の氷河期採用試験、この募集要項に記述があるんですけれども、出題される問題のレベルはいわゆる高卒程度試験、このレベルの問題を出しますと記述があると思います。
これについては、以前の動画でも少し触れたところでありますので、重複してしまって申し訳ないんですけれども。要は出てくる問題は高卒レベル、比較的易しめの問題が出てきますよと。
ということになってくると、わざわざ大卒程度試験にフォーカスをした、分厚めのものを選ぶよりは、分量が少なめのもの、平易なもの。そういった参考書を選ぶのがいいんじゃないかなと思います。
私であれば、まずは分量が少なめのものを攻めてみると思いますね。で、それ以外にも、これは氷河期採用だけではなくて、経験者採用にも当てはまると思うんですけれども、これを見てくださってる方って、働きながらの受験になりますよね?
となったときには、分量が分厚いものだと続かなくなると思うんですよ。私は、物事を継続していくための最も重要なポイントは、いかに負荷を小さくできるかだと思うんです。
負荷が大きいと、当たり前ですけど続かないじゃないですか。なので、いかに負荷を小さくできるかっていうのが、継続の一番のコツだと思ってます。
とくに働きながらだと、午前と午後、少なくとも夕方までは拘束されるわけですよね。労働しなきゃいけないと。
で、アフターファイブが勝負だ!みたいなことになると思うんですけれども、1日仕事すると、ものすごく疲れるじゃないですか。そのときに、分量が分厚すぎる本、やる気になるかって言ったら、僕はならないと思うんですよね。
私自身も予備校で指導をしているときに、社会人経験者枠や氷河期の枠をお受けになる方って当然いらっしゃいましたけれども、勉強が続いているなっていう方に共通して見られる特徴として、続けられる範囲でムリなく続けているというのがあったように思います。つまり、なんで続けられるの?って言ったときに、薄めの教材に絞り込んだうえで、それだけにフォーカスしてやってるんですよね。
ですので、これを見てくださってる方にあっても、まずは何とかして継続をしていくため、自分のやる気を折らないため、まずは分量が少なめのものを選んでいただきたいなと思ってます。そのうえで、ですよ。
勉強するのにも慣れてきて、分量が少なめのものを1冊やりきった、かっちり覚えてから、余裕があったら次の1冊を検討する、ぐらいの感覚がいいと思うんですよね。ということで、はじめの一歩としては、私は絶対に分量が少なめのものを推奨します。
で、それ以外にもご案内をしたいことがあります。おそらく質問者さんも含めて、参考書選びの際、公務員試験の参考書コーナーに足をお運びになって、そこで本をご覧になったと思うんですよ。
でもね、もう少しだけ視野を拡張してみていただきたくて。それは何かといいますと、大学入試用の参考書も選択肢に入れてみるといいと思います。
どういうことかと申しますとね、先ほども申し上げましたけれども、氷河期採用の試験について言えば、ここで出てくる問題は高卒程度の試験なわけです。つまり、大学入試用の参考書でも十分対応できるわけですね。
もちろん、政治学とか経済学とか法学のような、大学で学ぶような内容については大学入試用の参考書がありませんから、それはどうしようもない。でも、日本史、世界史、地理、あるいは化学、生物、地学。
こういうものについては、大学入試用の参考書が当然ありますよね。何でこれをおすすめするのか、選択肢に入れてみてほしいのかって言いますと、私は人文科学とか自然科学とか、あとはギリギリ社会科学もですけれども、これら分野では大学入試用の参考書のほうが優れてると思うんですよ。
これには構造的な理由があります。どういうことかと申しますと、まず大学入試と公務員試験って、どっちのほうが競争が激しいのかっていうと、どう考えても大学入試の方が競争が激しいと思うんですよ。
私、経済学専攻でありますので、ちょっとそれっぽい説明になっちゃうんですけれども。まず、ある市場の競争の厳しさは、どれぐらいの人数がその市場に参加しているのか、というところで決まって参ります。
直感的に説明すると、たくさんの人がいればいるほど市場の競争は激しくなる。そして、市場に参加している人の数が少なくなればなるほど競争が緩くなる。
これを考えましたときに、例えばセンター試験。今はおそらく共通テストと言うのかもしれませんが、私はセンター試験世代だったので、センター試験という名称を使わせていただくんですけれども、センター試験の場合、毎年の受験生が50万人ぐらいいます。
それに対して、公務員試験の場合、受験者数が最も多いのは国家一般職試験になると思うんですけれども、国家一般職試験でも、受験生の数は3万人に行かないぐらいです。ということは、単純化すると大学入試は50万人が受けていて、公務員試験は最も規模が大きいものでも3万人に満たない。
このように、競争に参加している人数が圧倒的に違うわけです。となってくると、どう考えても大学入試のほうが競争が厳しいんだな、激しいんだなということが分かると思います。
だとすると、そのように激しい競争環境において、予備校側が教材を売りたいと思ったら、必死になって良いものを作らないと勝てないじゃないですか。だからこそ、大学入試のほうが教材のクオリティが高いんですね。
私自身、大学入試も含めていろんな教材を見てますけれども、人文科学、自然科学、そしてギリギリ社会科学に関しては、大学入試用の参考書のほうが優れていると感じます。ですから、今までは質問者さんも公務員試験のコーナーにある参考書やテキストを主にご覧になってたと思うんですけれども、それ以外にも、大学入試用の教材を手にとってみて、これいいなぁと思うものがあったら、それを使ってみるのもアリだと思います。
それ以外に、大学入試用のそれを推奨するのにはもう一つ理由があって、公務員試験の予備校が売っている書籍や参考書ですよね。こういうものの中には、予備校側のアリバイ作りのために売られているものも少なくありません。
どういうことかと申しますとね、例えば時事対策を例に挙げてみたいと思うんですけれども、私はですね、自身が使ってきた範囲では、公務員試験業界における時事対策の本で一番良いのは『速攻の時事』だと思っています。これは以前の動画でもお話をしたところですね。
出版部数を考えてみても、多くの受験生は『速攻の時事』を使っているのが実態です。このような状況下で、予備校側が「『速攻の時事』には勝てないから、ウチから時事対策本を出すのはやめとくか」という意思決定ができるかっていうと、これはできないですよね?
何でかっていうと、自身の予備校に通っているお客様から「時事対策の本って、どうすればいいですか?」って言われたときに、ライバルの会社が出している『速攻の時事』を推奨するわけにはいかないじゃないですか。となってくると「いや、大丈夫です!ウチのもありますから!」って言うために、形だけでも教材を作る必要が出てきます。
つまり、完全なアリバイ作りですよね。その結果どういう本が出てくるのかっていうと、本気では作っていないので、どうしてもクオリティが低いものが多くなる。
実際、例えば『速攻の時事』と比べたときに、予備校側の作った時事対策本は本試験での的中率が著しく低いです(私の観測範囲では、ですけど)。でも、的中率が著しく低いことが世に知られてしまうと、その会社の名前に傷がつくじゃないですか。
なので、評判の悪いタイトルや表紙だけを変えて、内容は一切変えずに販売するということも行われています。私は、これは受験生に対する冒涜だと思うんですよね。
自分の人生のために、氷河期採用や経験者採用を受けて、より豊かな生活を手に入れたいという受験生に対して、タイトルと表紙だけ変えれば売れるだろうという発想は、受験生を馬鹿にしていると思いますし、非道だと思ってます。
話を巻き戻しますと、予備校が出している教材は、うちはちゃんと教材を出してます、っていうアリバイ作りのためというケースも少なくありません。ですので質問者さんには、そういう予備校側のアリバイ作りのための教材じゃなくて、もっと激しい競争で勝ち抜いているものを選んでいただきたいと思ってます。
とりあえず今回の話をまとめますと、一つ目といたしましては、分量が少なめのものと、分量が多いもの、二つで迷ったのであれば、まずは分量が少なめのものを選んでみましょうっていうこと。そして二つ目は、公務員試験の予備校が出している教材だけではなくて、例えば大学入試用の参考書にも視野を拡張してみるのがいいということ。
氷河期採用については情報が少なくて、なかなかどうしていいかわからないという方も多いと思いますので、また追加で質問があったらいつでもお声掛けいただければなと思っております。それではまた次回のお悩み相談でお会いしましょう。
ありがとうございました。
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